2010年2月10日水曜日

BoP市場のざっくりセグメント

日本でもBoPという言葉がかなり聴かれるようになったが、一言にBoP市場と言っても、発展途上国の市場と理解すれば、色々なセグメントがある。そして、どのセグメントでプレイするかで、成功の鍵も変わってくる。たまに議論が空回りするのは、このセグメンテーションがはっきりしていないからだと思う。

このチャートは、去年の12月に東大で話をした時に使ったもので、4つのセグメントをざっくりと出してみた。

一番大きいのが、億円単位以上の製品やサービスを売るセグメント。大体、発電所や浄水所、道路や空港建設などがこの類。ほとんどの場合、これは世界銀行などからのODAのローンで行われる。

もう少し小さくて、数百万、数千万円単位のものは、学校建設だとか、病院建設だとかで、典型的に国連のグラントなどでまかなわれる。

更に小さくて、数万円とか数十万円の単位の製品・サービスセグメントは、農耕器具や、パソコンなどがイメージ。これは、主にNGOなどが資金源。

そして、一番小さいのが、石鹸、キャロジン、お米など数十銭ー数百円の世界で、貧困層が直接自分の財布からお金を出すセグメント。

セグメントによって、資金源が全くことなり、よって市場参入の鍵も全く異なってくる。やはり大手の企業などは、大きな市場を求めるため、上の2つのセグメントへの参入に興味を持っているが、これはBtoG、BtoUNの世界で一番下のBtoCセグメントとは全く性質が違う。日本の商社や建設会社などは、途上国ビジネスというと、このあたりがすぐにイメージされる様子。

ちなみにコペルニクの対象としているのは、下の2つのセグメント。ここに適正技術を効果的に浸透させたい。

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