2010年11月29日月曜日

コペルニク ウェディングキャンペーン+パーティーレポート

(Written by 諸橋(長尾)香里)

「結婚おめでとう!」
晴れ渡った10月の秋空の下。 私たちのウェディングパーティーが始まりました。
このウェディングパーティーを、私たちは普通とはちょっと違う、新しく、特別なイベントにしたいと思いました。
「コペルニクのためにチャリティラッフル(抽選会)をやらない?」

彼が、そう私にもちかけてきたのは、パーティの2か月ほど前のことです。 私は即座に同意。 彼はその後、友人やパートナーに協力を求め、ラッフル用の景品集めに奔走しました。パーティーでは130名ほどのゲストが参加。それぞれ一口1000円の抽選券を買っていただきます。結果、105口分、105,000円ものお金が集まりました。

このイベントを開催した私たちの考えはこうです。

ウェ ディングは、「本当の幸せ」を共有する絶好の機会であり、それぞれが愛する人のことを考える時でもあります。その思いをもう少し広げて、世界のどこかで電 気や水なども十分になく、貧しい生活から抜け出せないでいる人たちのことを考える機会にしてもいいのではないか、と。日本では最近、多くのチャリティイベ ントが行われるようになりました。ウェディングパーティーのようなセレモニーも、その一つに加わってはどうかと私たちは考えました。今 回、パーティーでのチャリティイベントだけでなく、ウェブサイトでもウェディングキャンペーンを行いました。10月の1ヶ月間、私たちの結婚を祝福してく れる方にその気持ちを寄付という形で示してもらうように頼んだのです。この結果、1ヶ月間でなんと$1,770も集めることができました。

この場をお借りして、この企画に賛同いただき、かつ寄付をしていただいた全ての皆さまに心から感謝したいと思います。
このイベントによって、世界で何が起きているのか、私たちに1人1人に何ができるのか、といったこと皆さんが考えるきっかけになれば、私たちにとってこれ以上の幸せはありません。

2010年11月28日日曜日

新しいウェブサイト

最近ブログ更新を怠っていたが、最近何をしているかというと、新しいウェブサイトの構築。今のサイト(www.thekopernik.org) は、今年の2月から使ってきたが、もっと使いやすい、分かりやすいサイトをつくろうと今のサイトが出来て直ぐに、新しいサイトを並行で準備をしてきた。

インド、オフショアの会社を使ったり、色々な試行錯誤を重ねたが、結局面と向かって話し会えるインドネシアのウェブ会社を選んだ。この会社はアメリカ人とタイ人のカップルが経営しており、インドネシア人のプログラマー10人程を抱えている。

新しいサイトでは:
  • 新しいデザイン
  • オファーするテクロノジーの量が大幅に増加
  • ユーザー・コミュニティー
  • テクノロジーとNGOのレーティング機能
  • ギフト・カード機能
などなどが加わっている。現在は、最後の微調整をしているところ。こうご期待。

2010年11月23日火曜日

東ティモールでのバイオマス炭づくり+トレーニング+雇用創出

東ティモールにいるコペルニクフェローのマイケルが、コペルニクの英語版ブログで日々の活動をアップデートしてくれてます。

詳しくはこちらからで。



2010年11月16日火曜日

一人でも多くメッセージを届けたい~“自己主張”学んだ国際舞台~ : 宮崎京さん

第1回kopernik パーティーでチャリティラッフルのスペシャルゲストを務めた

宮崎 京 さん

2003年ミス・ユニバース・ジャパン・世界5位入賞)

インタビュー当日、黒のロングのダウンコートと黄色いスニーカー姿でさっそうと現れた彼女は、表参道の雑踏の中でひときわ目を引いた。意思的な目と、凛とした受け答えが印象的な宮崎京さん。素の自分を出すことが苦手だったモデル時代から一転、ミス・ユニバースという世界舞台への挑戦を機に自分と向き合い、言葉で伝える大切さを知った宮崎さんが現在、世界のことをより多くの人に知ってもらうために伝えたいメッセージとは。

(インタビュー・文責:玉懸光枝) 

熊本から東京、そして世界へ

 思えば、大学2年生の時に地元熊本のパルコで開かれたファッションショーがすべての始まりだった。「背が高いし、お洋服好きそうだから、どう?」と大学の先輩に勧められ、「パルコの洋服をいろいろ着られて楽しそう」と、気軽な気持ちで一般モデルに参加した宮崎さん。それが福岡のモデル事務所の目に留まり、スカウトされた。「学業に支障がない程度に」という両親との約束通り、最初のうちはアルバイト感覚で熊本と福岡を往復し、大学もきちんと卒業。しかし、頭のてっぺんから足のつま先まで“売り物”を身にまとい、自分を通してその魅力をアピールするモデルという仕事は「自分だけど自分じゃない不思議な感じ」がして面白く、どんどん魅せられていった。

24歳の誕生日を目前に、モデル業に本腰を入れようと上京。それからは、激流に呑まれたかのようにいろいろなことが起きた。数カ月も経たないうちに、新しい事務所からミス・ユニバース・ジャパン2003」にエントリーするよう指示される。ファイナリスト10人に残ってからは、ナショナルディレクターのイネス・リグロン氏の元で半年間レッスンを受けることになった。

とんとん拍子に進んだように見えるが、実は宮崎さんは最初、「モデルをやるために東京に来たのに、なぜミスコンに出なくてはいけないのだろう」と真剣に悩んだ。モデルであれば主役は売り物で、自分の役目はその引き立て役。「自分だけど自分じゃない」からこそ、ステージの上でいくら歌ったり踊ったりしてもまったく緊張しなかった。しかし、ミス・ユニバース・ジャパンの選考では「知性」「感性」「人間性」「内面」「自信」の5つが問われ、 “宮崎京”という人間をいかにアピールするかが問われる。他のファイナリストメンバーと一緒にレッスンを受けたり、イベントや撮影、パーティーに顔を出してはイネス氏から挨拶や応対の仕方について厳しく指導を受ける毎日は想像以上に大変だったが、コミュニケーションの取り方や自己アピールの方法について学ぶいい機会になった。

それでも、まさか自分が日本代表に選ばれるとは思っていなかった宮崎さん。最終選考が終わったら熊本から見にきてくれていたお母さんを東京見物に案内すると約束していたため、世界大会への出場が決まった時も、まず「お母さんを案内してあげられなくなって困ったなぁ」ということが心に浮かび、次の瞬間、初めて緊張した。


言葉で自分を伝える

1ヵ月後、宮崎さんはパナマにいた。80カ国の代表と事務局メンバーでホテルの1フロアを貸し切り、セキュリティーも女性のみという厳戒態勢の中で、世界大会までの3週間、毎日レッスンが行われたが、撮影でタヒチなどを数日訪れた以外、それまでほとんど海外旅行の経験がなかった宮崎さんにとってはカルチャーショックの連続だった。例えば、宮崎さんが夜、部屋で友達の電話を待っていると、相部屋だった台湾代表が「鳴ったらうるさいから」と受話器を少し上げた状態にして寝てしまったため、電話が受けられなかったこともあるし、明け方5時前に隣室のインド代表がすごい勢いでドアをたたくので慌てて起きると「ジムでジョギングしたいからウォークマン貸して」と言われ、唖然としたこともある。

実はこの期間、各国の代表者たちは名前の代わりに、「USA」「CHINA」「PANAMA」とそれぞれの国名で呼ばれる。宮崎さんも「JAPAN」と呼ばれるたびに自然に「あぁ、私は日本を背負っているんだ」という意識を持つようになった。本番数日前、それを象徴する出来事が起きた。日本でイネス氏からアドバイスされた通り、レッスンでは常に振り付け師の近くに場所を取り指導を受けることを心掛けていた宮崎さんは、本番のステージの立ち位置が発表されたその日、狙い通り審査員席からパフォーマンスをよく見てもらえるポジションを勝ち取った…はずだった。しかし、その後行われた最終リハーサルで、誰もいないはずの宮崎さんの前にさり気なく出てくる人がいる。最初は「勘違いかな」と思っていた宮崎さんだが、やり直すたびにその人が同じ場所に立とうとすることに気付き、思い切って「そこは私のポジションよ」と主張した。「ここで私が頑張らないと、日本の女の子はみんなおとなしくて主張しないと思われてしまう」という思いからだった。「自分の思いや権利を言葉で伝える大切さを自覚した瞬間でした」と宮崎さんは振り返る。

見事、世界5位入賞を果たし帰国した宮崎さんは、「すべての女性の基準となるオピニオンリーダーの創造」というミス・ユニバースの務めを果たそうと、社会貢献の機会を探し始める。国連大学に連絡したのが縁で国連UNHCR協会の協力委員に就任。2004年にはタイとミャンマーの国境近くにある難民キャンプも訪れた。生活環境が整っていなくても懸命に家事と育児をこなし強く生きている女性たち、その一方で、仕事もなく将来への不安と諦めから無気力な眼差しの男性たち、そしてキャンプ外の世界を知らない子どもたち…。「言葉で伝える」大切さを悟ったからこそ、宮崎さんはキャンプで見たことや感じたことを積極的に周囲の人に話したり講演会にも協力することを心がけている。「“ミス・ユニバース・ジャパン”や“世界5位入賞”という肩書きが多くの人々にメッセージを届けるきっかけとなるのなら、それも大いに活用したい」。

現在出演中の舞台(IN EASY MOTION)は、死刑制度についてどう考えるか問う作品だ。“自分を出さず商品を引き立てる”モデルと、“素の自分で勝負する”ミス・ユニバースとの間にあるのが女優で、「演じるベースに普段の生活がある」と考える宮崎さんは、「自分では絶対あり得ない役柄」でも、街を行きかう人々を観察したり自分の暮らしを振り返ることで「自分の中に引っかかるポイント」を見つけるようにしている。実は、“テクノロジーを途上国の人々に届けよう”と謳うコペルニクについても、最初は「あまりピンとこなかった」と言うが、今では「何かを発明することはできないけれど、私がつぶやくことでまだコペルニクを知らない人たちに知ってもらうきっかけになれば」と思っている。

その時その時の目的や相手に応じ、自分をどう表現すべきか常に模索し続けている宮崎さん。彼女の真っ直ぐな眼差しの行方とメッセージ力に、これからも期待したい。

2010年11月12日金曜日

コペルニクフェロー Takuro便り5 ~ K-light導入前の状況と家庭の様子

Takuro便り、第5回目の今回は、ソーラーランタン導入前の普通の家は、どういう生活をしているのかを報告していただきました。住居、明かり、台所、水などの現状を非常に分かりやすく説明しています。この場所では一夫多妻制が普通の様ですね。

*****

Kopernik Fellow原口@Kenyaです。

2週間ほど前に、K-lightがない家ではどのように生活しているかを知らないと比較ができないと思いK-lightが導入される前の家に滞在してきました。

【家族構成】

両親と10人の子供の計12人。現在、子供3人が一緒に暮らしている。10人の子供のうち、4人が結婚し、3人が寮生の学校等に行っているため家にはいない。以下、家族の紹介。

Micheal Oduor(55 years) –父親

Florence Awino(50 years) –母親

Everlyne Auma(18 years) – Secondary school 4年生(受験生)


Irene Anyango(6 years) – Primary school

Maxwell Omadwa(5 years) – Nursery(Primary schoolの一部)

と、上記の5人がこの家に暮らしています。ただし、以下に述べるとおり、Michealには3人の妻がいるため厳密にはこの家には寝泊まりしていない。

【住居】

住居は写真にある通り、小さな家一つしかありません。つまり、この家の中で料理を作り、ご飯を食べ、そして寝ることになります。このような家はSelf containedと呼ばれています。

家の中を見てみましょう。家の中はカーテンで半分に仕切られていて、片方がご飯や勉強をする場所、そしてもう片方が料理と寝る場所です。ご覧の通り、ベッドのすぐ脇に料理するスペースがあります。

カーテンで仕切られている。

ご飯を食べたり、勉強をしたりする場所。

手前がベッドで奥が料理をするスペースとなっている。

【明り】

この家では1つの灯油ランプを使用しています。感想ですが、思った以上に暗いです。テーブルの上に灯油ランプを置いてご飯を食べたのですが相手の表情すら確認することができません。また、食事中に母親のFlorenceが灯油ランプを持ってキッチンに探し物に行くと、テーブルの上から一切の明かりが消えてしまいます。

灯油ランプは近くの物しか照らしません。

キッチンで探し物をしているが、真っ暗で探すのに手こずっている。(フラッシュあり)

【コンポーネント】

上記で述べたとおり、Michealには3人の妻がいます。Florence以外の2人の妻の家は、なんとFlorenceの家の隣にあります。このように、親族の家が隣同士にあることはここでは普通であり、この親族の全体の敷地はコンポーネントと呼ばれます。コンポーネント内ではFlorenceの家を含め全部で5つの家があります。それぞれ、Florenceの家、2人目の妻の家、3人目の妻の家、キッチン、Boys houseとなっています。コンポーネントの中では、交流は活発で、トイレ、風呂場は共用です。

コンポーネントの中

キッチン。煙がすごい。

共用のトイレ

Boys house

私は男性ということで、コンポーネント内のBoys houseに泊まることになりました。そこで、一緒だったのが、Secondary school 3年生のBensonでした。彼に生活の困難を聞いてみるとお金がないということでした。彼はBoys houseで使うKeroseneや服を洗う石鹸等を親に頼ることなく自分で買っていました。Kerosene10Ksh購入して週に2回使用します。そのお金は、学校がない日曜日にピキピキトいうバイクタクシーのドライバーで稼いでいます。例えば、収入が600Kshの時は、雇い主に350Ksh、ガソリンに100Ksh払い、残りの150Kshが彼の収入となります。

Benson。将来の夢はエンジニア。

Boys house

【水くみ場】

翌朝水くみ場に連れて行ってもらいました。歩くこと15分ようやくスプリングと呼ばれる水くみ場に到着しました。しかしながら、12月になると乾季になるため水が出なくなるそうです。乾季の時は、川の水を飲み水としても利用するそうです。そこで、水くみ場から歩くこと5分、川に到着しました。ここから女性たちは頭に水が入った容れ物と頭に載せて家に戻ります。



スプリング

2010年11月6日土曜日

キャンベラのワイナリー

今日は週末ということで、車で30分ほどのところにある、ワイナリーに行ってきた。これほど近くにあるというのは、非常にありがたい。キャンベラでは、ここ20年程で、ワイナリーが爆発的に増えているらしい。ランチ時間にふらっと行ける、Yass Valleyワインという食事も出来るところを選んだ。

まずは、ここの赤・白両方のワインセレクションを試飲。赤は、Barbera、Merlot、Shirazがある。ここのShirazは、よく濃すぎると感じるオーストラリアのShirazとは異なり、フルボディーではありながらもまろやかな味。


あまりお腹がすいていなかったので、パンやハム、チーズなどのプラターと、オーストラリアで人気のパブロバというデザートを注文。


オーストラリアは、世界で6番目のワイン生産量を誇るワイン大国。次回は、別のワイナリーに行ってみようか。

2010年11月5日金曜日

コペルニクフェロー Takuro便り4 ~ 灯油が買えない人はどうしているか

(タイトルが長くなりすぎるので、短くしてみました)

大好評のケニアからのTakuro便り、その4です。いつもながら非常にリアルなストーリー。このプラスチックを燃やしているという話は特に印象に残る。

..........

1回目の報告で、いくつかの家庭では毎日灯油を買うことができず、ライトがない中で夕食の準備や夕食を食べると言いました。しかしながら、前回の新たなリサーチで、灯油を毎日買うことができないのは、この地域ではとても普通である事がわかりました。前回の追加のK-lightのリサーチで8人の女性の方と話しましたが、8人中7人の家庭では毎日灯油を使うことができません。

灯油を毎日買うことができないということは、多くの人々が夜に明かりがない中で生活しているということを意味しています。以下、K-lightを受け取る以前に、どのように生活をやり繰りしているかを3つの事例をもとに説明します。


例1: 1ヶ月に3日しか灯油を使えない家庭

名前:Catherin Okoth

年齢:34 years

家族構成:6 children(15 years-5years). All go to school

灯油を使用している時間: 6 hours

1日に使用する灯油の支出:30Ksh

K-lightを得る前の状況:

Catherinさんの子供は6人全員が学校に行っています。そのため、教育費が家計を圧迫しています。しかしながら、Cahterinさんと夫は雇用されておらず、不定期な短期雇用によって収入を得ています。このような状況の中、毎日灯油を購入する余裕がなく、なんと1ヶ月に3回しか灯油ランプを使用できなかったみたいです。


2: Keroseneにディーゼルを混ぜている例

名前:Lucy Adniambo

年齢:50 years

家族構成:6 children(28 ~22years) 2 go to University

2 adopted children(15 years and 8 years)

・未亡人

灯油を使用している時間: 4 hours

1日に使用する灯油の支出:15Ksh

K-lightを得る前の状況:

Lucyさんには、大学に通っている2人の子供とSecondly schoolPrimary schoolに通っている養子がいます。この養子はLucyさんの兄弟が子供を残し亡くなったため、Lucyさんが養子として引き取ったそうです。しかしながら、Lucyさんも夫をなくし、小さな畑で作物を育て僅かな収入を得ているそうです。このような状況なので灯油は1週間に3日にしか使用することができず、灯油を買えない日は早く寝るそうです。

さて、K-lightを受け取る前の灯油の1日当たりの灯油の使用時間と支出を他の家庭を見比べてみると、灯油の使用時間が同じにも関わらず、灯油の支出が低いことが分ります。例1と比較しても、支出が半分なのに使用時間は半分ではない。これは、Lucyさんが灯油にディーゼルを混ぜて使用しているからだそうです。ここでは、ディーゼルがただ同然で入るらしいです。

ちなみに、大学に通っている子供の資金をどのように工面しているかというと、コミュニティでFund raisingして、そのお金で通っているそうです。このコミュニティでのFund raisingがここでは普通のことみたいです。


3: Keroseneの代わりにPlastic を使っている例

名前:Mildred Anyango

年齢:25 years

家族構成:4 children(10 years~2 years) 3 children go to school.

灯油を使用している時間: 4 hours

1日に使用する灯油の支出:10Ksh

K-lightを得る前の状況:

Mildredさんの家庭では、1週間を通して30Kshしか灯油を購入できないそうです。

これは、他の家庭を見比べると1週間に1回しか灯油を使用できない計算です。しかしながら、Mildredさんはそれでもほぼ毎日明りを使用しているそうです。この理由はなんと、プラスチックを燃やして明りにしているからだそうです。使用頻度に関して、1週間のうち70%がプラスチックで30%が灯油ランプとのことです。当然、プラスチックを燃やすと悪臭がし健康にも悪いはずですが、Mildredさん曰く、”Health comes from 2nd”(健康は最優先ではない)だそうです。

↑使用しているプラスチックの1

2010年11月3日水曜日

オーストラリア

昨日、オーストラリア国会のアボリジニ委員会で働く、ビルさんに会った。

ある繋がりで、コペルニクの活動に興味を持ってもらい、コペルニクの紹介をしようということになった。

会った場所は、彼の働くオーストラリア国会のオフィス。あまり見どころの無いキャンベラには珍しく(失礼)、荘厳な建物。






















まず、コペルニクについて我々が簡単に説明。彼は、あらかじめウェブサイトをよく見てくれていたようで、コペルニクの仕組みをよく理解してくれていた。その後、ビルが、今従事しているアボリジニに対する政策をつくる委員会での話をしてくれた。私は、新聞などで読んだ位で、この問題に対する理解は非常に浅かったが、非常に勉強になった。彼は、もしかすると、コペルニクのようなボトムアップのアプローチが適用出来るのではないかと話してくれた。

また、オーストラリアでの大学などと色々繋げてくれるようで、非常に有意義なミーティングとなった。

2010年11月1日月曜日

ケニア在住 コペルニク・フェロー 原口さんからの報告 その3

コペルニク・フェロー原口拓郎さんの報告、後半です。ソーラーランタンの間接的影響、特にビジネスに対する影響についての考察です。


1. ビジネス(20人が回答)

一番多くの女性が主なお金の使い道としてビジネスを選択しました。

ビジネスは大きく分けて、既存のビジネスを拡大するケース新ビジネスを始めるケース2つに大別できます。

1.1 既存のビジネスを拡大するケース(5人が回答)

既存のビジネスを拡大するケースは、浮いたお金を現在行っているビジネスに投資することを指します。この投資によって利益を増やすことが可能です。インタビューで実際に既存のビジネスを拡大していると言っていた人の例を3つ以下に示しました。

1. 衣服を作る仕事をしているが、資金不足のため絹を大量に買うことができず、絹のストックがなくなるたびに遠方まで絹を買いに行っていた。しかし、K-lightを使用することにより、浮いたお金で絹を大量に買うことができ、効率的に衣服を作れるようになり、また交通費を浮かせる事ができた。

2. 高齢のため畑仕事ができなくなったが、K-lightによって浮いたお金で20Ksh人を雇うことができるようなった。それによって、農作物を売ることができ、1100Kshの収入が入るようになった。

3. 最後により具体的な例

・名前: Jane Wasike

・年齢: 32 years

・家族構成: 5 children(14years-4years)

灯油の支出の減少値: 40Ksh/1day

K-lightを受け取る前の状況:

Janeさんの子供5人は学校に行っています。特に、2人の子供はSecondly schoolに行っているため余計に教育費が発生しています。しかしながら、Janeさんも夫も雇用されていないため安定して収入を得ることができません。このような状況でJaneさんは小さな畑でキャッサバ、サツマイモ、トウモロコシ、豆を栽培し、収入を得ています。肥料や新しい種は資金不足のため購入できず、昨シーズンの農作物の生産高は以下の写真の90Kg1.5袋分でした。

90Kgの袋

K-lightを受け取った後の状況:

Janeさんは、K-lightの使用で浮いたお金を肥料や新しい種など、生産高をより高くするための投資を致しました。その結果、特に肥料のおかげで生産高が2.5~3袋に増加し、利益も50%増加しました。まだまだ、生活は厳しいですが、K-lightによって生産高が増加しました。

1.2 新ビジネスを始めるケース

K-lightによって浮いたお金を資本金に新しくビジネスを始めるケースを指します。特に、畑等を相続できない家庭では資本金がない限りビジネスを始めるのは難しい状況です。

以下にインタビューで実際に浮いたお金を元にビジネスをしたい、している例3つを示しました。

1. K-lightによって浮いたお金を使い600Kshで子豚を買いました。将来は子豚を成長させ4,000Kshで売り、その利益を資本金に様々な商品を売るキオスクを始めたいそうです。

2. K-lightによって、余った灯油を売るビジネスを始めている。

3. 最後により具体的な例

・名前: Pasklia Awino

・年齢: 47 years

・家族構成: 6 children

灯油の支出の減少値: 5Ksh/1day

K-lightを受け取る前の状況:

Paskliaさんとその夫は雇用されておらず、不定期な短期雇用によって収入を得ています。この収入の大部分は子供の教育費と食料を購入するために使われます。そのため、ビジネスを始める資本金を集めることが難しい状況でした。

K-lightを受け取った後の状況:

Paskliaさんの場合、浮いたお金はビジネスの資本金に使いました。230Kshでグランナッツの種を2kg購入しました。平均的に2Kgのグランナッツは15Kgになり、1,725Kshの収入が見込まれるそうです。

グランナッツ

2. その他(4人が回答)

その他のお金の使い道として、家具の購入や家の建設の費用に充てるために貯金したり、学校の先生になるために専門学校の費用に充てたりという例がありました。

以上、長くなりましたが、以上がK-lightの間接的影響となります。