2010年2月22日月曜日

「発明者に聞く」シリーズ Solanternジョセフ・ガンガ氏

コペルニクウェブサイトで「発明者に聞く」シリーズを始めました。第一回目は、Solanternの発明者ジョセフ・ガンガ氏のお話を掲載します。(奥村礼子さん、翻訳有難うございました)。


Solantern 設立者であるジョセフ・ガンガ氏は、成熟してきた太陽電池とLED技術を組み合わせることによって、高価なケロシンランタンの代替製品になると考えた。高品質のランタンと彼のマーケティングと販売の知識生かし、クリーンで手頃な価格の照明の提供という発展途上国において最も大きな問題の解決に目指すことになった。

段々と手に届きやすくもなってきた。“太陽発電ランタンは今日、ケロシンランタンより安くなっています。例えば、ケニアのある家庭では一晩に13セント、つまり年間47ドルをケロシンに費やします。我々のソーラーランタンは25ドルで販売していますが、太陽電池は3年間持続し、取替用の太陽電池は3ドルです。すなわち、ある家庭がソーラーランタンを購入した場合、彼らの照明にかかる年間費用は8.88ドルとなります。

もちろん、ガンガ氏が指摘しているように、発展途上国の貧困層の人々がこれほどの出費をするのはそう簡単ではない。“たいていの家庭が一度に25ドルを払えないため、こういった商品を大規模に普及させることは困難です彼らにとっては毎日ケロシンに13セントを支払う方がより簡単なのです。”

Solanternは様々なパートナシップと通してこの問題を乗り越えようとしている。その中でも特にマイクロファイナンスとの協力に力を入れていると言う。“マイクロファイナンス機関は我々の商品にとっては素晴らしい販路を提供します。”ガンガ氏は言う。“彼らは我々の顧客に対してランタンの購入費用を提供します。これは大規模にこの技術を広めるのに非常に重要なポイントとなります。

ソーラーランタンへの投資による効果は、時間がたつにつてれコストを上回るようになる。短期的には、ガンガ氏が指摘するように、家庭はケロシン代を節約し、さらにこれまで支払ってきた(排気ガスが原因の)呼吸器系の病気のための治療代を支払わなくていいようになる。長期的には、“夜間に仕事できるようになるため生産性が向上し、子供たちはより質のよい明りの下で勉強することができるようになり、地方の貧しい人々の生活の質の向上につながります。”

ガンガ氏は、太陽電池は多くの人々が懸念するより大きな問題である、地球温暖化問題への対応策にもなり得ると考える。気候変動への感心が高まったことによって、Solanternのようなより小規模、革新的で機敏な会社に注目と資金が集まってきた。“地球温暖化への意識向上、二酸化炭素排出量削減の必要性、そして欧米諸国による大規模な投資があいまって、かなりの額の資金が再生可能なエネルギーのための研究開発費に回るようになりました。これは、再生可能なエネルギーへの費用曲線が急速に低下することを意味します。より多くの再生可能なエネルギーの選択肢、低コスト、そして産業界でのさらなる経験が、より良くより廉価な解決法を導くことになると思われます。”

道徳的な使命感もある。“世界中の政府が室内での喫煙を禁止しています。農村の貧しい人々がケロシンランタンの下に毎晩集い、夕食を食べ、宿題をしなければならないという危険な状況を無視することは犯罪ではないでしょうか。”

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