2009年11月30日月曜日

小規模融資と経営コンサルを携帯電話で行う Mobile Movement

こんな取り組みを発見。P2PのマイクロファイナンスはKiva以来乱立しているが、このMobile Movementは、携帯電話での経営コンサルを組み合わすという面白い取り組み。

確かにマイクロファイナンスだけではビジネスも成り立ちにくく、結局マイクロファイナンス機関などがビジネススキル訓練を組み合わせるというコンビネーションが多い。これはその2つ目の要素も遠隔でやってしまおうというもの。

なかなか面白いプロジェクトなので、今後も進展を見ておこう。

2009年11月29日日曜日

日本での滞在

今本業の出張と休暇を兼ねて日本に来ている。

昨晩はKopernikのアイデア段階からも色々とアイデアをもらっている友人達と飯田橋の居酒屋で再会。(飯田橋で下車したことはなかったがなかなか趣のある街)。

ポジティブなエネルギーをもらい感謝。

2009年11月28日土曜日

ソーラーランプがカリマンタン県のコミュニティーに届く

先日、インドネシアのカリマンタン県のコミュニティーに、太陽発電ランプが届いた。これはパイロット活動の一環で、インドネシアの自然公園を支援するNGOを通じて行ったもの。

インドネシアのマナド県、東ティモールのオクシでも並行して、他のBoP技術を使ってパイロット活動が行われている。また追ってアップデートする。

2009年11月24日火曜日

チーム作り

Co-founderが今インドネシアに出張しているが、昨日2人のIT技術者と会った。といっても、昔の同僚で二人の働きぶりはよく知っている。コストと顧客への距離を考えて、来年の5月あたりから活動のベースをインドネシアに移そうと予定しており、この2人が真っ先に思いうかんだという次第。

二人とも、ジャカルタで本職はあるが、すぐにでもパートタイムでKopernikに参加してくれるという。一人は最終的にフルタイムでも参加してくれるかもしれない。ウェブのプラットフォームは多くの活動の根源となるのでITチームはしっかりと頼れる人が必要だ。

さらに、当初からKopernikについての話をしているSさんとも今日電話で話し、近況を報告しあった。彼女は今ボストンの大学院に在籍しているが、M工科大とのパートナーシップにもサポートをしてもらった人だ。彼女の最近の取り組みを聞きいていると、非常に関心事も近く、結局、インターン第一号として今年の夏にKopernikに加わってくれることになった。

チームが段々と出来てきた。

2009年11月22日日曜日

社会起業家のアイデアに翼を与えるUnreasonable Institute

今、様々なsocial entrepreneurの間で話題になっているのが、Unreasonable Instituteという新しい団体。

これは、要するに社会起業家にメンターとスタートアップ資金を提供するというもの。しかし、どんなアイデアでもいいという訳ではなく、1億人にインパクトを与え、1年間で収支がトントンとなり、かつ3年間で複数の国でのオペレーションを展開するというアイデアのみを支援するという。

↓のビデオでも分かる通り、ビッグな「理にかなわない(unreasonable)アイデア」に重点を置いている。こういった社会起業家を支える仕組みがもっと増えてくれるといい。

2009年11月21日土曜日

世界の子供一人一人にコンピューターを (OLPC)

MITのネグロポンテ教授が始めたOne Laptop per Childとは、100ドルコンピューターと呼ばれる、途上国の環境に適したコンピューターを使って、よりよい教育を提供するというプロジェクト。

Kopernikとの提携についてメールでやりとりしていたが、今日は、OLPCの集まりがミッドタウンであるので、来たらどうかと誘われて、行ってきたという次第。


御存じかもしれないが、OLPCはオペレーション上、なかなか苦戦を強いられている。

まずは、PCの価格低下。ネットブックなどの普及で価格の差別化が難しくなってきた。100ドルと言っているが、現在でも200ドル程の値段がする。また、そのため、OLPCの組織をスリム化する必要が生じ、少ないスタッフで切り盛りしている。

今日の集まりは、そういったこともあり、NYでのサポーターのベースを広げるというもの。公立学校の先生や、マーケティング会社の管理職の人、これからベトナムで新しいNGOを立ち上げるといった様々な人がいた。

私自身も、コンピュータを触らせてもらい、色々試してみた。子供向けのコンピューターというが、なかなかちゃんと動く。少し重さが気になったが、、、。来年に新バージョンが発売されるらしい。


ネパールでの活動準備と新たなパートナーシップの可能性

数か月前に出張でネパールに行ったが、その折に、現在日本のある援助機関で働く友人Mと再会。

滞在中には、彼女の旦那(アメリカ人のIT技術者)から色々とウェブ構築についてアドバイスをもらったが、今はネパールでの現地NGO選定を手伝ってくれている。ミソは、この日本の援助機関が派遣する多くのボランティアの人の助けを得るというところ。多くのボランティアはネパールの様々な場所で、地元のCBOやNGOの支援をしているので、こういった人たちの助けを得てKopernikのモデルを推進したいと考えている。このモデルが確立できれば、数多くの他の国でも横展開が出来る可能性がある。

ネパールはアジアでも最貧国のひとつで、特に山岳地帯の殆どで基本的な社会サービスが届いてはいない。ネパールでの活動も早く開始できればいい。


2009年11月20日金曜日

シエラレオネにNComputingを出荷

パイロット活動の一環で、今日NComputingをシエラレオネに出荷した。以前も紹介したがこれは、一台のコンピューターキャパシティーを最大限活用し、10台の端末を接続できる装置。10年にも及ぶ内戦を経たシエラレオネの戦後の復興を、若者のIT教育の視点から支援するシエラレオネのIEarnというITに特化したNGOに送った。

使用開始次第、実際に使っている様子を写真とビデオで送ってもらうことになっている。うまく使ってほしいが。


2009年11月18日水曜日

伝統的援助は悪か

近年台頭する、「反主流」の開発援助に従事する人たちは、往々にして政府開発援助に対する非常にネガティブな意見を持っている。「チャリティーは自立精神をだめにする」、「ビジネスが経済成長のエンジンだ」と声高に主張し、マーシャルプランに始まったいわゆる伝統的な援助を真っ向から否定する人も多い。

伝統的な援助機関でずっと働いている私にとっては、こういった意見は少し極端だと思っている。勿論、伝統的援助システムの非効率な点は非常によくわかっており、日々葛藤の毎日だが、個人的に関わった活動を含め、伝統的援助が発展途上国の開発に貢献してきた例も多く知っている。

個人的には、国連や世界銀行などの伝統的開発システムは、インフラや選挙、政府間交渉などの、その強みが最も行かせる分野に集中すべきで、社会起業家などを通じるalternativeな開発援助は、雇用創出などの経済的分野にボトムアップで取り組むというような、すみ分けが効果的だと考える。

地下鉄で通勤中に彼女のビデオを見ながら、そんなことを考えた。

2009年11月17日火曜日

忙しい時期

11月の後半は、仕事(本業)のしわ寄せが来る。12月に入ると殆どの人が休暇を取り始めるので、仕事を片付けるのは11月。よって、結果的に、皆が色々なイベント、ミーティングを11月に入れるので、必然的に忙しい月となる。特に後半はそうで、今週、来週はKopernikにあまり時間が割けそうにない。

しかし、Co-Founderが東南アジアまで出張に出てしまっているため、私の方で片づけなければいけない仕事も増加。なんとか乗り切らねば。

2009年11月14日土曜日

Net Impact 2日目

NET Impactの2日目。


スタンフォード大学でDesign for extreme affordabilityというコースがあるが、その名前をとったセッションがあった。スピーカーの一人はそのコースの卒業生でDrip Irrigationという少量の水をピンポイントで作物に与える技術をつかった、Drip Techという会社を興した。

その彼の起業の過程、直面した困難、資金集めなどの話を披露。最初は彼の裏庭でプロトタイプを作って始めたという。パイプに小さい穴を開けるところが技術的に難しいらしく(私のような素人には穴をあけるだけのような気がするのだが)、中国で買ったパイプを彼らの本拠地であるカリフォルニアまで輸送して、穴をあけて、また送り返しているという。最初の顧客は中国の地方政府だったらしい。


























もう一人のスピーカーは、MITのビジネスコンペティションの勝者でもある、Clickdiagnosticsから。この会社は携帯電話を使って、遠隔診断をするというもの。ペンシルバニア大学の医学部が提携している。例えばケニアの農村にある診療所で判断できないケースをヘルスワーカーが、携帯電話をつかって写真を写し、10ほどの質問事項への答えとともに、それをあるアドレスまで送る。それがペン大まで転送され、それに対して、診断の結果をヘルスワーカーまで送り返す。ペン大学としてのインセンティブは、今まで研究費用を使って探していた稀な病気が発見できるということらしい。

サービスの価格設定とソフトウェアの構築で苦労したというが、非常に楽しそうに話していた。このClickdiagnosticsのモデルは個人的にもかなり気に入った。アフリカでの携帯普及率は非常に高く、端末の機能が充実するの応じて、こういったサービスはもっと幅が出てくるはずだ。

片道4-5時間のバスの移動は疲れたが、なかなか実りのある旅であった。

2009年11月13日金曜日

NET IMPACT Conference 一日目

昨日、4時間半ほどかけてIthacaまでバスで到着。Net Impact Conferenceに参加するために来ている。




キーノートスピーカーはGEのCEO。その後、20ほどの別々のグループに分かれる。私は最初に水ビジネスのグループに参加。2つ目はアメリカのソーシャルビジネスのパネルディスカッション。どちらもまあまあ。




今日最後に参加したのが、Siemensが株主のOsramというドイツの会社の取り組み。ケニアで太陽発電のランプをからめた、バッテリー充電事業、携帯充電事業、そして水の配給事業を行うキオスクを設立した。

















3千万円以上、1年以上かけて市場調査をし、2008年に開始。途上国をマーケットとして、利益を求めるビジネス。ケニアの漁師の消費パターンや、村の伝統的意思決定プロセスなどよく調査している。この事業の発案者の人(↑)とも話すことが出来た。Kopernikモデルにも少し興味をしめしていた。








2009年11月11日水曜日

Nerd Nite

今ブルックリンのDUMBOで行われたNerd Niteから帰ってきた。以前も紹介したが、これは、TEDのNew York版ともいわれているイベントなのでかなり期待をして行った。



最初のスピーカーは、これも以前紹介したglobalgivingcircleのSさん。Kopernikの活動にも非常に支援的な方で、数日前から打ち合わせをして、我々の取り扱っている商品も持参し、Kopernikとともに今日舞台で宣伝してくれた。


実際にK Lightを紹介しているところ(↓)。



全体の感想としては、少し残念。プレゼンテーションの質にばらつきがあり、期待ほどではなかった。しかし、面白いNYの一角を見たということで満足しておこう。

2009年11月10日火曜日

スリランカからの提案書

今日、スリランカのNGO, Sarvadoyaから提案書が届いた。スリランカを拠点にしているボードメンバーの一人の繋がり。この団体は、今主にスリランカ北部での支援を中心に行っている。提案書の質は悪くない。

今月末のベータ版ウェブサイトのローンチ前に、なるべく多くの提案書を集めておきたい。

2009年11月8日日曜日

携帯電話テキストメッセージを使ったレポーティング

Kopernikのプロジェクト単位での進捗状況報告書のフォーマットを作ったが、その過程で面白い取り組みを発見。

水に特化したオンライン・ギビング事業を行うAkvoは、こんな感じ(←)で短いレポートを受け付けている模様。そもそも、規模の小さいプロジェクトに対して、必要以上の報告書を書かせないというところから始まったようだ。

今後は携帯電話から直接ウェブにレポートを送れるようにするらしい。最近は途上国でもカメラ付きの電話がかなり普及しているので、写真付きのレポートも受け取れるようになるという。Twitterのような報告書という感じか。携帯からつながれば、インターネットアクセスの無い地域からでもレポートが送れるという意味で、発展途上国では非常に正しい方向性だろう。

我々のレポートを受け取る方法もこういったものを考えるべきだろう。

Dragon's Den

BBCのDragon's Denという番組がある。イギリスで財をなした5人の起業家の前でビジネスプランを発表し、投資してもらうというもの。名前は忘れたが、確か日本でやっていた番組のコピーではないかと思う。

この番組はよく観るのだが、我々のパートナー企業の一社でRossを作っているRed Button Designの二人が出演していたことが判明。番組では皆からの投資を取り付けるという大成功ぶりだったが、実は裏話があって、結局彼らからの投資は実現しなかったという。

2009年11月7日土曜日

パンフレット完成

来週のNet Impact会議に向けてパンフレットを作成した。パワーポイントで手作りしたものだが、まずまずの出来栄え。近所の印刷屋で100部刷ってもらった。名刺も作り準備万全。

2009年11月6日金曜日

歩く振動や声で発電する「音力発電」

音力発電という会社は、人が歩く振動や声の振動を使って発電をする研究開発を行っている。高速道路などの車が走る振動での発電も試しているという。確かに音や振動は、人間が生きている中で常に発生しているもの。

技術的なことは分からないが、これらの振動で出来るエネルギーは太陽熱などと比べてもかなり小さいと思われる。実用化、そしてコスト効率が理にかなうまではかなりの技術革新が必要なのだろう。

↓の写真は音力発電のウェブサイトより。





















2009年11月5日木曜日

NET IMPACT Conference

来週の13-14日にIthacaで開催されるNET IMPACTの会議に出席することにした。コーネル大学のジョンソンビジネススクールが会場となる。

BoPビジネスの担い手や、大手企業のCSR担当者などが参加するので、ネットワーク形成にも役に立つともくろんでいる。

その次の週にはオランダのデルフト大学でBoPビジネスが実際にどのようなポジティブインパクトをもたらしているのか、それをどのように計測できるのかなどを話し合うImpact of the Base of the Pyramid Ventures 会議がある。これも参加してみたいが、平日にわざわざオランダまで行くのは難しい、、。


支出

昨日、Kopernikの支出を見ていたが、結構な勢いで出ている。ウェブ、NPO登録のための弁護士費用、コンフェレンス参加費用、旅行費用、などなど。まあ初期投資分がほとんどではあるが、思ったよりもお金がかかっている。今週末はもう一度収支プロジェクションをやり直してみよう。

2009年11月3日火曜日

太陽熱で水をきれいにするSolvatten

今日はスウェーデンに拠点を置く、SolvattenのCEOとスカイプで話した。この会社は太陽熱を使って水を温め、最近を殺し水をきれいにする容器を作っている。10年前に発案したらしい。

Kopernikのモデルを説明すると、非常に関心を示してくれ、パートナーとして参加してもらうことに決定。

色々なテクノロジーを見ていて思うのは、同じ水を浄化するというだけでも、色々なアプローチがあり、製品のデザインも変わってくるということ。これは太陽熱を使った非常にシンプルなもでる。RossLifestrawなどは、緻密なフィルターを使って浄化する。

いずれにしても多くのアプローチが試され、使う地域にもっとも適
したものが選ばれるといい。

2009年11月2日月曜日

冬時間

昨日からNYは冬時間に切り替わった。少し長く寝れるようになった感じでうれしいが、しばらく前にセットアップしたイギリスとの今朝のSkypeミーティング(7時半)が6時半になったということ。起きる前に気づき、遅れなくて済んだが、ちょっと早いミーティングだ。

2009年11月1日日曜日

ウェブの裏側

Kopernikのウェブサイトの表側はほぼ出来上がったので、先週から裏側の作業が始まった。マーチャントアカウント、CRMソフト、ドネーションソフトなどバックエンドのソフトウェアの比較をし、どれがKopernikに最適なのか決定していく。その際に、他の近い事業を行っている組織が何を使っているのかも参照。

11月の後半までにベータ版が出来る予定。乞うご期待。