2011年1月28日金曜日

コペルニクフェロー Takuro便り12 Charcoal project Training編 (前半)

着々と進んでいる、Takuroの炭づくりプロジェクト。今回は新しいビジネスを生み出すためのトレーニングについて

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原口@ケニアです。

前回は、改良した炭のテストをした結果、木炭と遜色がないほどの効果を発揮したことが分かりました。ということで、4人の村人を対象にCharcoal のトレーニングをしました。4人である理由は、バイオマスから作った炭がどのくらいの価格で売れるのか?どこで売れるのか?等不明な点が多いからです。パイロットとして4人で始めて、観察した結果から上記の点が明らかになり、上手くプロジェクトが回っていることが分かったら人数を増やしていきたいと思います。

さて、今回参加してくれた村人は以下の4人です。

1

夫の名前: Henry Wayumbu

年齢: 35years

最終学歴: Primary school Class 4 中退

妻の名前: Jackline Wayumbu

年齢: 30

最終学歴: Secondary school Form 2 中退

子供の数: 5(13 years2 years)

Fire woodsの使用頻度: 3 days/week

Keroseneの使用頻度: Everyday

夕食の回数: 5days/1week

一般的な問題: HenryさんもJucklineさんも職がなく、ビジネスもしていません。ということで、2人とも他人の畑仕事を手伝って収入を得ています。しかしながら、毎日仕事ができるわけではありません。Jucklineさんは先月1,000Kshを得ることができましたが、Henryさんはほぼ収入がなかったそうです。

キッチンでの問題点: 木材等の材料を得るのがとても難しいこと。この家に引越して来たのが5ヶ月前ということもあってこの家には写真のように木々が全くありません。そのため、週に3回木材を300Kshで購入しています。木材を使用できない日は、畑のトウモロコシの茎を使用したり、また収穫後のサトウキビを集め使用しています。近場でサトウキビが収穫されていない時は、片道2時間掛けて徒歩でサトウキビを回収しに行くときもあるそうです。しかし、それでも集めるのが難しく、先週は2Fire woodsやサトウキビ等の材料が手に入らなかったため火を起こすことができず夕飯を食べることができなかったそうです。また、仮にサトウキビを得たとしても、サトウキビはすぐに燃焼してしまうため、料理は十分に調理されず、また、大量の煙を出すためススが大量に食べ物の中に混入するそうです。Henryさん曰く、このような食べ物を食べてか9歳の娘の体調がとても悪いそうです。しかしながら、病院に連れて行く資金もなく、また体調不良のため学校にも通っていないそうです。

周りに木々がまったくありません。

Henryさんと病気がちの娘。

キッチン

5人の子供

2.

夫の名前: Osianga Kevin

年齢: 20 years

最終学歴: Secondary school 卒業(去年)

妻の名前: Mourine Achieng

年齢: 20 years

最終学歴: Primary school卒業

子供の数: 1(6 months)

Fire woodsの使用頻度: 4 days/week

Keroseneの使用頻度: Every day

夕食の回数: 5 days/week

一般的な問題点:一番の問題は夫であるOsiangaさんが昨年の10月にSecondary schoolを卒業したばっかりで収入源が全くないことです。そのため、お金等は全て親に頼っています。しかしながら、両親も資金に余裕がなく衣服等を買うことがとても困難だと言ってました。さらに、そのOsiangaさんには既に6ヶ月になる子供がいます。つまり、Secondary schoolに通っている最中に子供ができたということになります。ということで、長期的には、子供の教育費等が掛るため働かなければなりません。しかし、収入源が安定している職を手に入れることはとても難しいそうです。次に、妻のMourineさんですがとても病気がちで先月はなんと4回もマラリアに罹ったそうです。しかしながら、資金不足から薬を一回も買うことができなかったそうです。

キッチンでの問題点: 料理も母親に頼っているため、母親に問題点を聞いていました。問題点の1つはどのようにFire woodsを集めるかでした。Fire woodsは片道30分ほど歩いて集めに行くそうです。また、資金不足から料理を毎日食べることができないことも困難の1つだと言っていました。

左が両親の家、右がキッチン。Osianga Kevinには4人の弟と2人の妹がいます。そのため、この6人はキッチンで寝ることになります。

昼飯の料理中。煙がとてもすごい。

両親の家のすぐ奥にあるBoys house。現在はここがOsiangaさんとMourineさんの家となっています。

OsiangaさんとMourineさん@Boys house.

3

妻の名前: Faustin Neksa

年齢: 38 years

最終学歴: Primary school卒業

子供の数: 6(15 years7months)

Fire woodsの使用頻度: 4 days/week

Keroseneの使用頻度: 5 days/week

夕食の回数: 4 days/week

一般的な問題点:困難な点はいかにお金を稼ぐのかという点です。Faustinさんの場合は夫が2人目の妻と遠く離れた場所に暮らしているため、全て1人で稼がなければなりません。当然、夫からのサポートもありません。そこでFaustinさんは魚のリテールビジネスと他人の畑のヘルパーをして資金を稼いでいます。しかし、月に平均400Kshしか稼げないそうです。そのため、今後子供の教育費特にSecondary schoolのお金をどのように稼ぐかが課題です。

キッチンでの問題点: 上記で述べた通り資金不足のため料理をするのに必要な塩や油等を満足に買えません。また、Fire woodsも毎日集めることができません。そこで、代替としてサトウキビを使用するそうです。しかしながら、サトウキビを得られる場所は収穫場所によって変わるため、その度に回収しに行かなければなりません。遠い時は、片道30分歩いて回収しに行きます。

Main house

Main houseの中。子供たちは、机をどかして、床の上に寝ることになります。

2人目の妻の家。現在、2人目の妻は違う場所に住んでいるためこの家は使われていない。

Faustinさんと子供たち@キッチンの前

キッチンの中。小さな丸い窓がある。

4

妻の名前: Emily Afande

年齢: 39 years

最終学歴: Primary school class6 中退

夫の名前: Mathew Akoli

年齢: 40 years

最終学歴: Secondary school class4中退

子供の数: 5(19 years1year)

Fire woodsの使用頻度: 5 days/week

Keroseneの使用頻度: 4 days/week

夕食の回数: 4 days/week

一般的な問題点: 一番大きな問題は資金不足なことです。Emilyさんは自分のビジネスを持っていないため、他人の畑仕事をして資金を稼いでいます。しかし、月に平均200Kshしか稼げせません。多くても500Kshです。また、夫であるMathewさんは自転車タクシー(ボダボダ)のドライバーをしていますが、競争がとても激しいため資金を得ることが難しいそうです。そのため、妻のEmilyさんへのサポートも月に100Kshだけだそうです。このような状況で、長女はSecondary schoolに行っていますが、Secondary schoolは授業料がとても高いため、今のところ、授業料を払えていないそうです。

キッチンでの問題点: キッチンでの問題は3つあります。1つ目は、資金不足から毎日料理をするのが困難なことです。十分な資金が無い場合は、ウガリ等の固形物の代わりにトウモロコシの粉末少量とお湯を混ぜたポレッジというスープを夕食として飲み、お腹を満たすそうです。

2つ目は、Fire woodsを毎日使用できないことです。そこで、サトウキビを収穫された場所で回収しに行きます。しかし、サトウキビはFire woodsと比べて効率が悪いです。そのため、満足に料理ができないそうです。3つ目は、キッチンの煙です。特にこのキッチンには窓がないため煙が中に2時間以上こもります。また、Emilyさんの家では、十分なスペースがないため、高校生の長女も含めて3人の子供がキッチンの中にあるベットに寝ています。そのため、キッチンの灰が健康に影響することが予想されます。

Main house

キッチン。窓がないため煙の換気が悪い。

キッチンで子供が昼寝をしています。ここで3人の子供が寝ます。

子供を抱えながら夕食の準備をするEmilyさん


続きは次回をお楽しみに、、、

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