原口@ケニアです。
前回のレポートではCharcoal Projectのトライアルをなるべく低コストで実施したというものでした。その結果、普通の炭と比較して、火力が弱く、火の持ち時間が短く、煙が多いという失敗に終わりました。その原因として、適切なボンドを使用しなかった、炭をPressしなかったの2点あることを述べました。さて、今回のレポートではこのような原因を改良していきます。
【改良その1】
1準備
1.1乾燥したキャッサバを利用する。(12/11)
前回のトライアルでは生のキャッサバを使用したため上手くクラッシュできませんでした。ということで、乾燥したキャッサバを2kg25Kshで購入。乾燥しているので、写真のように硬いもので押しつぶすことが可能です。
キャッサバをクラッシュ
MITのインストラクションに載っているPress器を参考にして、自分で低コストで作れないかチャレンジしてみました。使用する材料は、ジャムの缶と円柱型の木材の2点です。ジャムの缶の底には穴を開け、炭を固めたら棒で底の穴から炭を押し出せるようにします。円柱型の木材は、Townにいる大工に頼んで100Kshで作ってもらいました。
このPress器の仕組みはMITのと同じです。2つの円柱型の木材で炭を挟み、圧縮します。上の木材はトンカチで直接叩き、固め終わったら底の穴から下の木材を押し出すという原理です。
2. 炭の製作(12/11)
2.1 キャッサバボンドの作成
水を500mℓのペットボトルで1.5ℓ計り、沸騰させ、潰したキャッサバを混ぜていきます。
今回は、前回以上に粘着性があり、成功したと言えそうです。
乾燥したキャッサバを1Kgほど使用
2.2 炭のPress
キャッサバボンドと炭を混ぜた後に、いよいよ自作のPress器で炭を圧縮していきます。まずは炭を中に入れ、トンカチで上部の木材を叩き炭を固めていきます。ここまでは良さそうです。しかしながら、ここで問題発生。底の穴から鉄の棒を差し込んで下部の木材を押し出そうとしても、上部の木材が缶から出てきません。叩くこと2分。結局上部の木材は缶から出てきませんでした。原因は円柱の木材と缶の間に粘着性のCharcoal mixtureが引っかかったことにありそうです。ということで、Press器を使用することなく手で炭を固めます。
ジャムの缶にCharcoal mixtureを詰めていく。
ジャムの缶に詰めた後は、上部に木材を乗っけてハンマーで叩きます。
固めた後は、缶の裏にある穴から下部の木材を叩いて炭を取り除こうとします。
結局、手で炭を固めことに。
木材の周りにCharcoal mixtureがビッシリとくっ付いています。
2.3乾燥後の炭の状態
この改良では結局Press器を用いて炭を固めることができませんでしたが、キャッサバボンドを使用できたため少なからず改良はしてそうです。ということで、炭を固めてから6日後に炭の状態を確認すると、前回のようにバラバラになることはなく、ほとんど固めた時の原型を保っています。
固めたときの原型を保っている。
【改良その2】
1準備-MIT Press器の作成(12/13~16)
改良1のPress器が上手く機能しなかったということで、MITのインストラクション(http://d-lab.mit.edu/resources)に載っているPress器を作ることにしました。さっそくTownにある町工場に行って作ってもらうことにしました。待つこと2日間、ようやくPress器が完成しました。コストは500KshとMITのインストラクションに載っているコストの見積もりの倍以上ですが、Qualityはかなり高そうです。
Press器を調整中
完成したPress器
2. 炭の製作(12/18)
2.1 炭のPress
キャッサバボンドは改良1で使った乾燥したキャッサバを使用します。さて、肝心の炭のPress器を試すときが来ました。インストラクション通り、炭をPress器の中に入れ、Pressしていきます。その後、Ejectorを使用して炭を取り出します。ここで改めて思いましたが、Charcoal mixtureは思った以上に粘つき取り出すのは難しいということです。その点、このMITのPress器はCharcoal を固めた後に苦労せずに取り出せるという工夫がされています。
炭とキャッサバボンドを混ぜます。
0 件のコメント:
コメントを投稿