2010年8月6日金曜日

See-D実行委員会メンバーの横田幸信さん

今回はSee-Dコンテスト実行委員の横田幸信さんの紹介です。See-Dにかけるアツい想いを語っていただきました!


See-D実行委員 横田幸信さん


【私は何者か?】

See-D実行委員会メンバーの横田幸信です。現在、東京大学大学院工学系研究科の博士課程に在籍しています。東京大学においてデザイン思考や人間中心の考え方に基づくイノベーション教育プログラムを提供している、「東京大学i.school」やその周辺を研究・活動フィールドとしています。つい最近から、イノベーションの起こるメカニズムの科学的理解と仕掛けの形式知化によるイノベーション発生の「打率アップ」を目的として、”Innovation Science”なる研究分野に挑もうとしております。研究の志向性としては、社会システムや組織マネジメントなどの大きい側からではなく、より個人や小グループなどの小さい側からの方法論構築に着目しています。

【なぜSee-D実行委員会メンバーになったのか?】

この問いに対しては、「冗談」と「真剣」の二つのバージョンの回答があります。

「冗談」バージョンの回答としては、「本当は参加者としてコンテスト応募するつもりだったのに、See-D実行委員長の陸さんにいいように巻き込まれて、委員会メンバーになってしまった!」と言っています。回答の時間がない場合は、その場の雰囲気も顧みず「冗談」バージョンのみで答えて、大抵失笑をかっています。

「真剣」バージョンの回答としては、「今の自分が出来ることにベストを尽くしたい」からです。

私は、前述の研究分野からも推測することが可能なように、「国際協力」や「国際開発」、「途上国支援」という言葉からは、比較的遠い所にいる人間です。ですので、私の興味がなぜSee-Dに至ったのかは、少々説明が必要になります。

私が強く興味を持っている「イノベーション」とは、日本で一般的に訳される「技術革新」の意味に限定されず、より広義の「人間や社会の行動様式や価値観の肯定的な革新」と捉えています。これが、東京大学i.schoolの提唱する「人間中心イノベーション」という概念です。そして、人間中心イノベーションは、モノやサービス、経験の単独の導入で生じさせ得るものではなく、それら及び他関係要素の合理的統合、時間的な持続性によって実現出来るものと考えています。要は、ストーリー性のある全体最適かつ持続性が必要であり、それを設計することは「広義のデザイン」と言われます。

途上国に目を向けると、モノの不在や不足によって、生活の中で命に関わる問題や、軽微な不便さなど、程度の差はあるものの、物質的側面から「豊かな状態」を阻害する要因がまだまだたくさんあるようです。一方、日本では、「モノ作り」が好きでたまらなく、かつ能力の高い人たちが、「自分達は誰のため、何のためにモノをつくっているのだ」という問いを持ち、「豊かな状態」を精神的側面から低下させることにもなっているようです。最近では、「誰のため、何のためのモノ作りなのか」という問いかけは、個人だけではなく、大企業の業績を実質的に左右する問いかけのようにも感じます。

私は、ここに全体最適の必要性を感じ、See-Dコンテストの「途上国向けのモノ作り」を通じた、人間中心イノベーション発生の必要性と実現可能性を感じました。日本の「モノ作り」に関わる企業内の個人にとっては、「誰のため、何のため」が比較的明確なモノ作り体験をすることを通して、今後の日常業務の中にもモチベーションの種を見いだし、筋のいい新製品の種を見いだすことが出来る能力をも培うことが出来る。企業にとっては、「誰のため、何のため」が考えられる有能な社員が育成出来るだけでなく、コンテストの成果物そのものが新しい事業の種にもなる可能性があります。そして、途上国で暮らす人たちにすると、自分達の「豊かな状態」をより向上させてくれる種(=モノ)を、必要であれば生活に組み込むことが出来る機会になります。

これまでは直接的には結びついていなかった関係者を統合したコンテスト設計、実践するための場作りや思考方法、手法こそが、人間中心イノベーションに必要となる仕掛けであると考えます。私はそうした教育を受けてきた者、研究対象としている者、全体最適になりそうな方法に気づき、それを設計し実現出来そうと思える者として社会的責任を感じ、人間中心イノベーションを実現したいと考え、このコンテストに実行委員会メンバーとして参加しています。 

それが、「今の自分が出来ることにベストを尽くしたい」という言葉の意味するところです。

私は、See-Dコンテスト内の、ワークショップ設計(及び説明会時のお菓子準備!)を主に担当しています。これは、私が東京大学i.schoolで学んだ知見や私の業務経験、興味の志向性を考慮して、社会的に最もお役に立てそうと思う役割であるためです。だからその役割にベストを尽くすというのが、私の想いの全てです。

私自身はワークショップへの参加が出来ませんが、ワークショップを適切に設計し運営するためにも、実行委員会メンバーとしてだけではなく、一参加者としての立場からの視点も大切にしてきました。自らが参加するとしたらどのようなワークショップが最適であろうかと思いを巡らしつつ、他メンバーと共に議論を何度も行って来ました。

その最適なワークショップの開催にベストを尽くします!

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