2011年6月10日金曜日

See-D Innovation Challengeの報告!

こんにちは。See-D実行委員会の陸です。


新緑深まる5月22日、See-D第2部の集大成にあたる審査発表会が六本木の政策研究大学院大学で行われました。(当日の審査会の様子をまとめたRTV映像はこちら写真集はこちら


コペルニクが扱っているようなラストマイルのテクノロジーを日本発でも生み出そうと立ち上がったSee-D。第1部では、約50名のエンジニア、デザイナー等様々なバックグラウンドを持つ参加者が、5回のワークショップと東ティモールへのフィールド調査を通じて、途上国のラストマイルに潜む課題・ニーズを発掘し、その解決につながるプロダクトのコンセプトを作って参りました。(第一部の様子はこちら


第2部では、プロダクトを普及させる仕組みづくりに焦点を当て、改めて途上国向けのプロダクトアイディアを募集。新規応募も合わせ、計20程度の応募から9チームを選抜が選抜され、途上国向けビジネス/製品普及に詳しいメンターからのアドバイスを受けながら普及プランの作り込みを進めてきました。(メンターの一覧はこちら


3ヶ月余りにわたる作り込みの成果が発表された22日、会場は開始前から熱気に包まれていました。

準備の様子:



午後1時。いよいよ発表開始です!


始め は学生部門の発表。




おかゆーすチームからは折りたたみ式の雨水キャッチャーが発表されました。東ティモールでは水の量と質の両方が課題だった事を踏まえ、安全性の高い雨水利用を促進する提案を出されました。


続く熊本高専からは、スターリングエンジンの原理を応用した自転車の動力で動く冷却装置のアイディアが。魚を長期保存できるようにする事で漁業の活性化を狙ってのアイディアでした。


最後のSANHIROチームからはトウモロコシの芯を使ったえんぴつを作る提案が出されました。トウモロコシからはデッサンに向いたえんぴつができるようで、これをきっかけに東ティモールの子供達に絵を描く楽しさを伝えたいとのこと。




協力団体からのコメントを経て熱気が高まったところで、次はいよいよ社会人部門の発表。計6チームが発表しました。


ものづくりで世界を明るくすることを目的に立ち上げられた団体Sunny Side Garageは水・穀物を運搬できるCycleを発表しました。東ティモールで子供達がプラスチックボトルを使って水を運ぶ様、またQ Drumから着想を得て、ペットボトルを束ねて水や穀物を入れ、ころころ転がして運べる装置を発案。ペットボトルのリサイクル、日本で得た広告収入を東ティモールでの運営費に回すビジネスサイクル、穀物の運搬によって生まれる収入サイクルと、様々なサイクルを生み出す事を提案しました。




水の次は発電です。エンジニア、デザイナー、ビジネスの多彩な専門性を持つメンバー10人から構成された漢塾(おとこじゅく)。東ティモールでキックボードを使って遊ぶ子供達の姿と携帯電話の充電や電灯に対する強いニーズをヒントに、様々な動力源に取り付けて発電できるLink Wattユニットを開発しました。回転軸の取り付けパーツ(LinkAppli)と発電ユニット(LinkWattを別々に開発し、LinkAppliの製作と最終組み立ては地元に委ねる事で、発電の課題解決と地元の雇用創出を両立させたアイディアでした。




続いて、プロダクトデザイナー3名のユニット←size→。途上国での乳幼児死亡率の主な原因の一つとなっている下痢問題を解決するため、下痢の際に飲むORS水を作る際の分量が簡単に図れる計量スプーンを提案されました。ペットボトルのふたの形に取手とくぼみがついたこのスプーン。ペットボトルの蓋として普及できるので、すでにペットボトルが流通している東ティモールでは、飲料メーカーからの協力があればすぐにでも普及しそうです。



休憩を挟んでプレゼンはまだまだ続きます。続くは、120年続く老舗かまぼこメーカー鈴廣から生まれた「魚のいのちを人のいのちへチーム。途上国では多くの子供達が栄養失調に苦しむ一方で、港ではたくさんの魚が使われずに廃棄される事実に着目。かまぼこ作りの技術を応用して魚類ペプチドのたんぱく栄養剤を提案。日本の伝統と途上国のニーズのマッチングが美しい提案でした。


食から保健衛生へ。次の発表はリサーチャー、グラフィック、インターフェース、プロダクトデザイナー及び熱力学、エレキ、メカニカルエンジニアのメンバーで構成される東景チームです。第1部で考案したアイスクリーム製造機のアイディアを元に、冷却機能が最も必要とされるワクチンのコールドチェーン(4に冷やしたままで運搬する必要がある)の課題を解決するクーラーバイクを提案しました。バイクの動力を使う事で電気を使わない冷却装置を実現。ローカル通信装置も取り付けた総合解を提案されていました。


発表会のあとは、いよいよ審査。来場者が別会場にて展示物を見て回る中、審査員の方々は優勝チームを選ぶ議論を重ねていました。チームのバックグラウンドに負けず劣らず審査員の顔ぶれも豊富です。東ティモールから審査員を引き受けてくださったEdward Rees様、Jean Vezina様、Sheilla A.C.R. de Caldas様に加え、国内では、日本初のBOPビジネスベンチャーの第一人者と言える日本ポリグル社会長の小田兼利様、ベンチャーキャピタルのngiグループ代表取締役の金子陽三様、IDEO出身のデザイナーでプロダクト、アート、舞台演出など多岐にわたってご活躍される石黒猛様、デザインエンジニアリングファームtakramの渡邉康太郎様、ソニー株式会社CSR部部長の冨田秀実様、JICA地球ひろば副所長で東ティモールの赴任歴がある山本愛一郎様、そしてSee-Dをキックオフ時から応援くださった政策大学院大学教授の黒川清先生を審査員にお迎えし、審査に臨みました。


各チーム優劣つけがたく、審査も最後まで難航したそうです。そんな審査を経て選ばれたのは、以下の3チームでした!


  • 学生賞(ソニー株式会社提供): SANHIRO
  • JICA賞(JICA提供): SANHIRO
  • See-D優勝賞: 漢塾
  • See-D 最優秀賞: Wanic


See-D賞が授与された2チームはこれからインキュベーションフェーズにあたらう第3部へと進んでいただき、現地でのパイロット、普及の実現に正面から取り組んでいく予定です。


See-D実行委員会はこの第3部のサポートを続けていくとともに、第2回See-D Contestの開催に向けて準備を進めています。日本発で世界を変えるタネを生み出す事を目指すSee-Dの取り組みはこれからも続きます。引き続き皆さん応援してください!

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