2009年11月18日水曜日

伝統的援助は悪か

近年台頭する、「反主流」の開発援助に従事する人たちは、往々にして政府開発援助に対する非常にネガティブな意見を持っている。「チャリティーは自立精神をだめにする」、「ビジネスが経済成長のエンジンだ」と声高に主張し、マーシャルプランに始まったいわゆる伝統的な援助を真っ向から否定する人も多い。

伝統的な援助機関でずっと働いている私にとっては、こういった意見は少し極端だと思っている。勿論、伝統的援助システムの非効率な点は非常によくわかっており、日々葛藤の毎日だが、個人的に関わった活動を含め、伝統的援助が発展途上国の開発に貢献してきた例も多く知っている。

個人的には、国連や世界銀行などの伝統的開発システムは、インフラや選挙、政府間交渉などの、その強みが最も行かせる分野に集中すべきで、社会起業家などを通じるalternativeな開発援助は、雇用創出などの経済的分野にボトムアップで取り組むというような、すみ分けが効果的だと考える。

地下鉄で通勤中に彼女のビデオを見ながら、そんなことを考えた。

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