こんにちは。Business Development担当の陸です。今日は私がKopernikで担当しているデザインチャレンジコンテストの企画について紹介させてください。
Kopernikでは現在、すでに途上国向けに製品化された商品をオンラインで紹介し、途上国のNGOはそのリストから使いたい商品を選んでプロポーザルを書くという仕組みをとっています。
Kopernikでは現在、
ちらほらとですが、パートナーNGOから「ここに載っていないのだけれども、こういう製品がほしい」「こういう技術を持つ人を紹介してくれないか」といったリクエストをもらうことがあります。我々も製品化されたものを眺めながら、「もっと安く作れないのかな」とか「折りたためたら便利なのに」「製品AとBを合体したら・・・」などと考えることがあります。つまり、ニーズはあるけど、モノがない、ものづくりができる人もいない という状態です。
一方、技術を持ってそうなメーカーに話に行くと、「海外で、特にBOPと呼ばれるマーケットでなにが必要とされているのか見当がつかない」「どこでなにが必要とされてるのか教えてもらえれば製造はできると思う」といった声をよく聞きます。こちらは、技術はあるけどニーズがわからない 、という状態です。
Kopernikを更に発展させて、ニーズを持つ人と技術を持つ人をつなげ、現場のユーザーの声を基に製品を作って届けることはできないか 、というアイディアはKopernik設立時から上がっており、そのプロセスを作りたいと思ったのが私がKopernikメンバーに加わった主な理由でもありました。
Kopernikを更に発展させて、
今回の日本帰国時にラプロテックさんを訪ねて、このふわふわした夢のような思いは確信に変わりました。
革新的なデザインではあるものの、まだまだコストが高い($65/個)Qドラムをラプロテックさんに見せたところ、たちどころにコストが高い理由、改善点などを指摘され、それらのごくごく簡単な改善を行うだけでコストはあっという間に半分以下に下がるというのです。もしもラプロテックのような日本の中小企業を巻き込めたら、途上国向け製品の質はぐっと改善するのではないか。日本の大学のサークル部屋の奥や大手メーカーの隅や高専の工作室にだって、宝は埋もれているのではないか。
そんなわけで、このたび「途上国の問題を日本の技術で解決する」を主催くださったETICの有志の皆さん、「大学」×「技術」×「BOP」シンポジウム実行委員 の有志の皆さん、その他この分野に関心を持ってくださった開発・金融・コンサルティングなどの業界に勤める有志の皆さんで、第一回デザインチャレンジコンテスト を開催すべく、企画チームを立ち上げました。
我々事務局側からはコンテスト開催にあたり、以下のものを提供したいと考えています:
1. 具体的なデザインチャレンジのお題
- BOP層が抱えるニーズを具体的な製品要件にまとめたお題
- お題を取り囲む市場環境(市場規模、競合環境などの市場分析)
2. デザインプロセスにおいて密にユーザーと対話ができるプラットフォーム
- BOPのユーザー層に近い団体(NGO/企業)
がパートナーとしてデザインコンテストに参画 - パートナー団体を通じ、現地へ出向いた市場調査、
遠隔でのユーザーインタビュー、現地でのプロトタイプ作り・ パイロットテスト等を現地からサポート
3. ニーズに基づいてモノをつくるHuman centered designが実践できるツール・ワークショップの提供
- Design thinkingが学べるワークショップの開催
- イノベーションに不可欠な異なるスキルを持つチームメンバーとの
出会いの場の提供(チーム形成を促進するための交流会の提供)
コンテスト参加者には、「世界に本当に必要とされているモノを誰よりもうまく作る 」ことを競ってもらえたらと思っています。もちろん優勝者にはなんらかの報酬も用意されます。
気になるコンテストのテーマですが、この夏の発表を目標にしています。ぜひ皆さんの周りでものづくりに興味がある方、ものを作る企業・人を応援したい方、企画自体に興味がある方がいたら、話を広めてもらえると助かります。
では、これからも時々進捗をアップデートしていきますので、乞うご期待を!
コンテストで日本に眠る技術が海を越えて必要としている人の元に届く様が今から楽しみです。
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