2011年7月26日火曜日

東ジャワで浄水器が大人気!

サンダーバード国際経営大学院と、国際女性研究所センター(ICRW)が東ジャワのプロジェクトの調査に来ているので、私も足を延ばすことにした。向かったのは、ボジョネゴロという地域。コペルニクの現地パートナーはFARABIという団体で、既に地域で、中規模の水・衛生のプログラムを実行している。


プロジェクトの地域は、農地が広がり、当然、ターゲットとなる家庭はほとんどが農家。6時半集合で、朝一で村を訪ねる。


インドネシアでは電化率が比較的高いとはいえ、この村では、電気がまだ「正式」には通っておらず、住民たちは、竹の電柱を作り、隣の村から電気を引っ張ってきている。

まず訪ねたのは、数ある女性グループのリーダー。この女性グループは、FARABIが組成したグループで、浄水器と調理用ストーブを販売している。今回訪ねた女性は、トップセールスレディーで、既に多くの数をさばいている。追加の在庫を運びにいった。


次に訪ねた家庭は、小さなカフェを経営している。甘いコーヒーを出してもらい、その日3杯目のコーヒーをすする。



さて、カフェの裏の台所で、実際に浄水器を使っている様子を見せてくれた。使い始めて間もないが、既にフィルターがこんなに汚れていた。一緒に掃除をすることに。


FARABIのスタッフが丁寧に洗い方を指導する。



この浄水器の使い道の一つは、氷をつくること。以前は水道水から直接氷を作っていたというが、黄ばんだ氷だったという。浄水器を使い始めてから、透明の氷が出来るようになったとのこと。


こんな感じでビニール袋からチュウチュウ飲む。


こういう粉を水に混ぜて、氷を加えているのだ。一袋500ルピア(約5円)。このあたりの水の質は、非常に悪く、以前ラボで調査してもらった時には、多くのバクテリアが確認された。この水でそのまま子供向けの氷を作っていたとは恐ろしい、、。


大人には、エネルギードリンクが人気。


浄水器が、予想以上に人気があり、商業ベースでの展開が可能になりそうだ。コペルニクのエクジットプロセスとして、非常にいいケースになる予感がする。

2011年7月22日金曜日

Regional Entrepreneurship Summit

アセアンの会議と合わせて、Regional Entrepreneurship Summitがバリで開催されている。



ヒラリークリントンや、グーグルのエリックシュミット、Ernst & Youngの社長などが参加している。


今朝の2番目のセッションは社会起業家。インドネシアでHIV/AIDSの問題解決、惣村部での電力供給、漁師達のコミュニティー強化、シンガポールで社会起業家への資金を提供などに従事する起業家達が自身の経験を共有している。シンガポールの起業家は、国会議員でもあるらしい。


Center of gravityが変わってきているのか。アジアの活気が感じられる一日だった。

2011年7月21日木曜日

バイオマス・ストーブで屋台ビジネス

バクソというインドネシアで非常に人気のある食べ物がある。こんな料理。肉団子をスープに浸したような食べ物。


コペルニクの普及されているバイオマスコンロを使って、バクソを売る屋台ビジネスを始めた人がいるという報告が入ってきた。場所は東ジャワのボジョネゴロ。

スクーターに積んで、、、


こんな感じに料理する。


所せましと並ぶ調味料。
全容はこんな感じ。

2011年7月18日月曜日

Thunderbirdチーム 東ジャワに到着

サンダーバード国際経営大学院のチームが東ジャワに先週到着した。私もスラバヤまで行ってチームと会い、コペルニクのミッション、今までのプロジェクト、レッスンなどを共有した。

これから5週間かけてコペルニクプロジェクトの評価をすることになっている。

チームはブログも立ち上げ、日々の活動についてアップデートしている。興味のある方はこちらからどうぞ。

2011年7月15日金曜日

インドネシア発イノベーションの紹介 その3

コペルニクのパートナー、Inotekがロンボックでインキュベーションをしている会社がある。この会社は、糖尿病を予防・治療する薬を開発・販売している。テクノロジーフェアがロンボクで行われたので、これを機会にこの会社の創設者ヤニさんに会いに行った。彼女は我々を快く迎えてくれ、いろいろと製造の過程を説明してくれた(写真一番右)。


ヤニさんは、ロンボク出身。家族で糖尿病を患った人が多く、その解決のために研究をつづけた。糖尿病の予防・治療に対する緑豆の効果が彼女の博士号の論文。その結果に基づいて、緑豆をつかった薬を開発した。


1日2粒*2回摂取する。一つ購入。80粒入りで約1000円也。


薬の許認可過程はインドネシアでも非常に大変らしく、今は伝統的薬草としての登録のみらしい。ヤニさんはさまざまな基準をクリアして、医師が処方できる薬にまで持っていきたいと語った。

インドネシア発イノベーションの紹介 その2

前回のポスト:インドネシア発イノベーションの紹介が好評だったので、追加で紹介。

これは、海水から塩分を分離するもの。といっても、水分を蒸発させるという非常にシンプルなもの。


Waterconeというテクノロジーと仕組みが非常によく似ている。

もう一つは、麺。実は海藻からできている。栄養価が高いらしい。

この麺で作ったもの。

これはお米から作るクラッカーを作る機械。

牛の糞から作った煉瓦。普通の煉瓦に比べて強度が高いという。

これ以外にも、浄水技術など、いろいろ出てきてます。

インドネシアの特許申請・承認には非常に時間がかかるというが、既に特許を取っているものもある。証明書も見せてもらった。

2011年7月14日木曜日

インドネシア発イノベーションの紹介

先日のボゴール大学・RAMPでの講義の後、学生たちが作った製品の展示場所を視察。

なかなか面白いものがある!

これは、牛乳を殺菌するプロセスを改善したもの。ふつうは熱処理をするのだが、その時に多くの栄養分までが失われてしまうらしい。その問題を解決するために、熱を使わず、電気で殺菌をする機械。




これは自転車を使った脱穀機。この発明者は、既に大学を卒業して、Inotekのインキュベーションプロセスに入っている。




これは、太陽光発電と除虫を組み合わせたもの。お米に付く害虫を除去するために、殺虫剤ではなく音で虫を除去する。機械の回り1ヘクタールのエリアで虫が除去できるらしい。


この発明者たちからは、是非ともコペルニクのプラットフォームに載せて、普及の手伝いをしてほしいというリクエストを受けた。これから話し合いを始める。

非常に楽しい時間を過ごした。

2011年7月13日水曜日

インドネシアの学生イノベーター達との交流

月曜日に、コペルニクのパートナーの一つであるボゴール農業大学/RAMPから、Intensive-Student Technopreneurship Program(I-Step)コースの講師として招待された。RAMPとは、Recognition and Mentoring Programmeというレメルソン財団が作った取り組みで、インドネシアのほかには、ペルーインドにある。


この取り組みでは、インドネシアのトップ大学の学生を集め、様々な社会問題を解決するためのモノづくりを教え、事業立ち上げまでを支援するというもの。See-Dコンテストのインドネシア学生版という感じ。去年は、Ewaが講師として呼ばれたが、今年は私が参加。テクノロジーフェアを行ったロンボックより、スラバヤでのミーティングを経由して、ジャカルタに向かい、そこから車で2時間かけてようやく到着。

会場に着くと、既に、私の前の講師が話を始めていた。話していたのはIBEKAというミニ水力発電をコミュニティーに普及させている団体の代表のPuniさん。アショカ・フェローでもある。


私に頼まれていた話は、どうやってテクノロジーを貧困層に届けるかという、まさにコペルニクの話。インドネシア国内外のいろいろな例を紹介した。質疑応答を含めて1.5時間の充実した時間となった。


こんな記念品までいただいた。

次回は、学生たちが発明したテクノロジーの紹介。

2011年7月12日火曜日

加藤徹生氏著 「辺境から世界を変える」でコペルニクを紹介いただきました


ダイアモンド社の新刊、「辺境から世界を変える」で、コペルニクの紹介をしていただいてます。

著者の加藤さんは、去年の今頃インドネシアのコペルニクオフィスまで取材に来てくれました。当時は、まだ仮のオフィスで、スタッフもいなかった頃。インドネシアのパダン料理を食べながら、コペルニクを設立するまでのいきさつなどを話しました。

国連シエラレオネ勤務時代に書いていたブログ「平和構築の現場でかんがえた」の内容もきめ細かくリサーチして頂いてます。

是非ご一読ください!

2011年7月10日日曜日

インドネシア テクノロジー・フェア

先週末のロンボック島でのテクノロジーフェアから帰ってきた。ロンボックは西ヌサテンガラ州に位置する島で、UNDPの人間開発指標がインドネシアで最低値の州。


ここで、女性の家長を組織化しているグループと共同で2日間テクノロジーフェアを行った。カラフルなスカーフに身をまとい、200人以上が参加した。


テクノロジー・プロバイダーで、蚊帳・浄水器を扱うVestergaard Frandsenや、Dlightのインドネシアでの代理店Total、浄水器のNazava、調理用ストーブ発明者ヌルフダ博士などが参加した。コペルニクで行ったフェアーで最大のものとなった。






セッションの合間に、ごちそうが出てくる。手で食事をするのが少しは上手になったか。しかし、スープ系とお米を混ぜると、ご飯がつかめない!


食後にはドリアンも出てきた。臭いは癖があるが、味はそれほどでもない。クリーミーな、スネーク・フルーツという感じ。


皆、テクノロジーを手に取って試してみる。一番人気は調理用ストーブ。女性の生活に一番密着しているからだろう。



最後に集合写真。8月1週目、ラマダンの最中だが、次の訪問をする。今から楽しみ。